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妖怪は共感が生む?

京極夏彦の作品が好きなのだけど、その作品の中で、妖怪とは人々が理解できない事象に対して形と名前と説明を与え、やがてそれが人から人に伝わる過程で元の概念から切り離され実体を持つ存在するものになっていく…というようなことが書かれていたと記憶してる。
もっとちゃんとした言葉だった気がするが。

だとしたら、まず始めになにか理解できない事象が出てきた時、それに形と名前と説明を与えるのは誰でも出来たとして、それが妖怪として定着するためには、人々の間で伝え広がる必要がある。

matome.naver.jp

茅ヶ崎駅の子供は「単なる見間違い」であれば怖くも何ともないが、ここに漠然とした不条理を感じた人が口々にそれを語る内、見間違いではなく超常現象やお化けへと変わっていく過程が読めて面白かった。

こうして古今の妖怪も生まれたとしたら、その原動力は人と共感する力あればこそなのだろうと思う。
もちろん、妖怪に限らず、 流言、デマ、ブーム等々、人のおしゃべりを媒介に広がるものは同じだろう。

もしそうなら、この世に、他人との共感能力に欠けた人間しかいなかったら、そう言った妖怪は生まれないのかも知れない。


それはそれで寂しいが。